旧暦と新暦とは何?しっくりこない季節感と年中行事
今のカレンダーでは、なぜかしっくりこない季節感。
3月3日の桃の節句では、まだ桃の花は咲いていない。
9月9日の菊の節句では、まだ菊の花は咲いていない。
2月は一番寒いのに、もう暦の上では春だとか
何となく現代の暦では実感できないこともあります。
しっくりこない季節感ってなぜなんだろうという
素朴な疑問が起きてきました。
また最近、昔からあるいろいろな季節を感じる行事を
家庭でもっと楽しみたいとも思い始めていましたので。
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目次
旧暦と新暦の違いとは?
簡単に言うと、旧暦は月を基準とした暦(こよみ)で
新暦は太陽を基準とした暦です。
昔は今のように街灯もなく、
月の明かりだけが頼りのとても不便な生活でした。
だからこそ満月など大きな月の時は、夜も明るいけれど
新月などのように少ししか月明かりが見えないときは
何も見えないとても不便な夜を送ることになります。
ろうそくも行燈(あんどん)に使う油も
当時はとても高価なものでした。
また、1日2回起こる海の満潮や干潮は、主に
お月さまの引力により起こるものです。
だからお月様の動きはとても昔の人たちには
大きな関心ごとだったと思います。
しかし、農業の目安にするには、
お月様を基準とする暦(旧暦)では
季節が食い違ってきます。
農業の種まきや収穫には、陰暦だけでは
季節が合わなくなってきてしまいます。
むしろ太陽を基準とした方が、
農業をする上では、より大切な暦(こよみ)でした。
お月さまを基準とすると、
1カ月の日数が太陽暦よりも日数が少ないので
だんだん季節がずれていってします。
陰暦(旧暦)の日付では、毎年同じ季節や気候というわけにはいかず
正確さにかけるので農業をするためには不便でした。
それで太陽を基準とした暦の二十四節句(にじゅうしせっき)
七十二候(しちじゅうにこう)ができました。
江戸時代では太陽基準の太陽暦と
月基準の陰暦を合わせた太陰太陽暦という
旧暦が使われていました。
二十四節句(にじゅうしせっき)とは
太陽を基準にした暦で、
1年を24に区切って1年の季節を表現しているのが
二十四節句です。
立春から始まり大寒で終わります。
旧暦では、主になじみのあるものを例にあげると
「立春(りっしゅん)」が、正月
「春分(しゅんぶん)」が 2月
「夏至(げし)」 が 5月
「秋分(しゅうぶん)」が 8月
「冬至(とうじ)」 が 11月
です。
新暦では、
「立春(りっしゅん)」が 2月4日ごろ
「春分(しゅんぶん)」が 3月21日ごろ
「夏至(げし)」 が 6月21日ごろ
「秋分(しゅうぶん)」が 9月23日ごろ
「冬至(とうじ)」 が 12月22日ごろ
です。
七十二候(しちじゅうにこう)とは
二十四節句をさらに3つに分けたのが七十二候です。
5日ごとに季節をうまく表現しています。
昔の人たちの感性に、とても感動します。
雑節(ざっせつ)とは
二十四節句とは全く別で
庶民の生活の中から生まれた季節感覚で
季節の節目です。
節分や八十八夜など季節の代わりを
肌で感じ、季節に敏感な日本人が生み出したのが雑節です。
豆まきや茶摘みなどは、今も年中行事として
生活の中に根付いていますよね。
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旧暦と新暦の季節感
旧暦と新暦では、日付としては1か月ほどずれてまうので
季節の感じ方も少し違います。
旧暦では、二十四節句の「立春」から「立夏」までが春で
立春が旧暦ではお正月でした。
また旧暦の季節の感覚としては、
正月から3月までが春
4月から6月までが夏
7月から9月までは秋
10月から12月が冬
と感じていたようです。
新暦、今現在私たちが生活している季節感は
気象庁の定義?では、
春は3月~5月
夏は6月~8月
秋は9月~11月
冬は12月~2月、です。
確かに学校では一番寒い月は2月だと教わりました。
日本の四季を楽しむことは生活を豊かにする!
しかし、二十四節句や雑節などは、
私たちが、今、使っているカレンダーの中であれ、
四季を感じる年中行事は、私たちの生活の中にあります。
日本の四季を楽しむことは、
とても生活を豊かにし、今の私たちには
とても癒される行事であると思います。
西洋から入ってきた、クリスマスやハロウィーンなども
季節のイベントとして上手に取り入れています。
季節を楽しむ力は、昔の人々から受け継がれてきた
日本人の才能だと思います。
これからも、歳時記・日本の行事を
どんどん生活の中に取り入れ
日本の1年を楽しもうと思います。
これからもどんどん書いていきますので
楽しみにしていてくださいね。